ねんどろいど改造、塗装して完成! のはずだったけど問題が起こって、今回はレジン複製編です。
前回までのリンク。


前回で造形が終わったと思っていたけど、前髪パーツに写真にも写ってないくらい僅かな凹凸があって気になった。
おかしいのは以前まで凹凸が無かったはずの部分ということ…。
ヤスリで擦ってサフを剥がしてみたら、そこはPVCとパテの境界部分だった。
…どうもPVCにしっかり食いつかなかったパテが僅かに浮き上がったっぽい…。
多分顔パーツとか交換するときに、前髪ををぐっと押したりするので負荷が掛かったときに浮いちゃったんじゃないかなぁ…。
とりあえずパテ盛って修復はしたけど、このまま塗装してまたどこか浮いたりしたら取り返しがつかなくなる。
PVCへパテは食いつき悪いので、改造ベースになるPVCを最初にレジンで複製して、複製したレジンにパテを盛って改造するのが良い。という話を以前改造系のサイトで見たことを思い出した。
ただレジンの複製って正直敷居が高い。
作業が結構難しそうだし、またいろいろ道具を買いそろえないといけない…。
しばらく悩んだけど、やらないで後悔するよりはやって後悔したほうがいいだろうと自分の中で結論が出た。
調べてたら模型メーカーWAVEが運営してるBe-Jというショップで、初心者向けの道具が一通り揃った『型取りはじめてセット』というのがあったのでこれを購入した。
大体必要な物が一式揃っている。
剥離剤を塗る筆が入ってないので100均で購入、100均の筆は毛が抜けやすいのがネック。
このセットはネットでレジン複製を調べてると、みんなが使っている評判の良い粘土と違う物が入っている。
なるべくならシリコンから綺麗に粘土が剥がれて欲しいので、評判の良い『ほいく粘土』もポチっておいた。
レジンを流す前に型に使う離型剤スプレーも買おうかと思ったが、WAVEの製品が生産終わってるみたい。
離型剤使わなくても数個複製するくらいなら問題無さそうなので使わないことにした、10個以上とか大量に複製するときには絶対使ったほうが良いらしい。
剥離剤と離型剤の違いが分かりにくい。
シリコン型を作るときに、シリコン同士がくっつかないように使うのが剥離剤。
レジンで複製するのに、型とレジンを剥がしやすくするように使うのが離型剤。
自宅にあったクッキングスケールがタニタのなんだけど、100gまで1g刻み・200gからは2g刻みとか大雑把な製品だった…。
シリコンやレジンを測るのに、クッキングスケールは0.5g刻みか0.1g刻みが良いらしい。比率が適当になると硬化不良やらいろいろ不具合が出る。
仕方ないのでタニタのなるべく安いやつで0.1g刻み・2000gまで対応の物を購入。
ついでに無くなりそうなサーフェイサーも追加購入。
いざ複製の開始!
枠を組み立てて粘土を敷き詰め、パーツをどう配置するか考える。
こんな感じかなぁ? と配置してみたのがこれ。
本当に大丈夫か? といろいろ確認してて気が付いた、粘土から浮いてる部分があると駄目なことに。
浮いちゃう場所はどうすればいいんだ? と悩む、そういえば部分的に粘土が盛り上がった写真を見たことあるなぁと思い出す。
一気に2つパーツやるのが難しそうなので、最初は簡単そうな後ろ髪パーツから始める。
こんな感じで大丈夫かなぁ?
粘土に塗る剥離剤がリンレイブルーワックスという製品だけど液体状じゃなくて塗りにくい。
100均で買ってきた筆が固いのもあって粘土が少し荒れた…。
レジン複製について書かれてるサイトでみんなが使ってる、シリコーンバリアーという剥離剤は液体状で使いやすいらしい、ですよねー。
クッキングスケールで測ってシリコン200gに硬化剤8gを混ぜて投入。
最初はちょこっとだけ垂らして気泡を抜いてから残りを投入。
…シリコンが足りてない…。
あああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!
どうしよう、そこにある物でも適当に突っ込んでかさを増やそうかと思ったけど、追加でシリコン100gに硬化剤4gを混ぜて投入。
一応パーツが見えなくなったけど、一番出っ張ってる部分のシリコンの厚みが薄そうで怖い…。
枠が大きすぎたっぽいなぁ…、もっと枠小さくすれば良かった。
シリコン1kgしかないのにすでに300g使ってちょっと困ったことに。
シリコン1kgで3000円もするのに…。
翌日シリコンが固まったので枠を外して粘土を剥がす。
剥離剤がしっかり塗れていなかったのか部分的に粘土が残ってる、粘土を取り除くのに非常に時間が掛かった。
ナイフでチマチマ原型回りを綺麗にしたらこんな感じになった、まだ粘土が多少残ってるけど…。
大体思っていた通りに出来た。
…けど思ってたよりもシリコンが柔らかくて脆い。
ねんどろいどの頭パーツって組み合わせる部分の凹凸が多く、この後ろ髪パーツも細くて深い凹みがあるけど、離型剤使わないとここのシリコン型がすぐに駄目になりそうだなぁ…と。
いろいろ悩んだ結果、後ろ髪パーツは保留して前髪パーツの複製をやることにした、どうしても複製したいのは前髪なので枠を若干小さくして、何度か原型を埋め直した結果こんな感じに。
ひっくり返して裏側からも粘土と枠の間に隙間がないようにしっかり作った、後ろ髪のときそこから多少漏れたので…。
今回も高さがあるけど枠が少し小さくなったので、シリコン250gを投入したら丁度良い量だった。
シリコンの量が残り450gしか無く、失敗が許されない状態…。
シリコン型の作成が難しすぎて、もう複製しなくていいかな…と心が折れぎみ…。
シリコン固まったので粘土側の枠だけ外す、この枠真上に引っこ抜こうとすると固いけど外側に倒すようにすると簡単に取れることに気が付いた。
念入りにワックス塗ったおかげか粘土が綺麗に取れて楽だった。
ナイフで原型回りを綺麗にする。
割と良い感じに出来てる、これで駄目なら諦めもつく。
今までよりもさらに念入りかつ丁寧にワックスを塗ってシリコン250g投入。
もう後ろ髪は複製しなくていいや。と諦めて前髪パーツに全戦力を投入する構え。
シリコンが固まったので枠を外す、初回は結構シリコンが枠から漏れたけど、それ以降はぜんぜん漏れないなぁ。
ゆっくりとシリコンを割る。
…あれ? 想像していたほうと違う面に原型がくっついている…。
ねんどろいどの髪パーツって組み合わせる部分の凹凸がでかいので、凸パーツにしっかりシリコンが食いついてしまったっぽい。
これが固くて引っこ抜くの大変だった、ぐいぐい弄っていたら前髪パーツのPVCとパテの境界部分がまた微妙に浮いた…。
なんとか原型が引っこ抜けたのでレジンの通り道と空気の抜け道を彫ったり。
このままレジンを流すと、固まったレジンがまた固くて抜けなくなるのが確定しているので離型剤を買うことにした。
評判の良いMr.シリコーンバリアーを購入、これを型とレジンの通り道に塗る。
板で挟むと良いらしいけど面倒なので、固めのダンボールを切ってそれで挟んで輪ゴムで固定。
輪ゴムはセットに付属してた平面タイプが使いにくかったので普通の輪ゴムを使った。
シリコンの量どれくらいが良いのか分からないので、適当に40gずつ混ぜたら多すぎた。
洗うの面倒だったので100均で買ってきた紙コップを使って、20秒くらいでささっと混ぜて投入。
投入したら指で細かく叩いて気泡が抜けやすいようにする、指で叩いてると気泡が抜ける用に彫った細い道からもレジンが出てくる。
適当に15分か20分くらいしたら割って中身を確認。
すぽっと原型が抜けた拍子に型が一部破損した…、シリコンバリアー塗り忘れてた箇所かも…。
1個目の複製品、まぁまぁ悪くないけど前髪が気泡で欠けてる部分がある。
この場所にも気泡の抜け道を作ってあげて、今度は20gずつ混ぜて2個目の複製へ。
手を加えた前髪部分はマシになったけど、もみあげ部分が気泡で欠けた、ここもさらに抜け道を作ってあげた。
そして3個目は15gずつ混ぜて投入。
悪くないけど前髪がまた気泡で欠けた、なんでだろう? と型を眺めていたら原因に気が付いたので空気が抜けやすいように加工。
4個目は10gずつ混ぜて投入。
今度は完璧と言って良い出来の物が出来た、裏面の凸部分に気泡があるけど後ろ髪パーツと組み合わせれば見えない部分なのでどうでもいい。
一応念のためにこの状態の物がもう1つ欲しいので5個目を制作、また10gずつ混ぜる。
これも特に問題無いかな、裏面の同じ凸部分に気泡があるけど気にしない。
適当に切り取ったのがこちら。
後ろ髪パーツに顔パーツ付けて、複製した前髪パーツが上手くハマったのでサイズが大幅に変わってない感じ、レジンは若干縮むらしいのでちょっと心配だった。
この複製した前髪パーツを綺麗にして、塗装段階まで持っていくのにまた時間が掛かる…。
とりあえず複製はやって良かったというのが今の感想。
なんせ前髪パーツぐいぐいやってたらまたPVCとパテの境界が微妙に浮いたからね…。
写真にも写らないくらい僅かな浮きかたで、サフ吹いてなきゃ気が付かないレベルなんだけど気になるので…。
途中に購入したシリコーンバリアーって離型剤・剥離剤のどちらにも使える万能製品だった、最初からセットにこれ入れておいて欲しかったなぁ、ワックスのほうが安いからなんだろうけど…。
粘土も評判良いのと違ったしセットの内容に多少不満がある、値段抑えた一通りのセットなので仕方ないとは思うけど…。
結局この複製だけで1万円近く掛かってる…。
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