SIGMA Art 50mm F1.4をEOS 6Dで使うと歩留まりが悪い話

話が長いので最初に結論だけ書いておきます。
Canon EOS 6DでSIGMA Art 50mm F1.4 DG HSMを使うとAF精度が低く(歩留まりが悪い)、シグマへ調整に出してもあまりよくなりませんでした。


新しく購入したレンズSIGMA Art 50mm F1.4 DG HSMをCanon EOS 6Dで撮影していて、凄まじく歩留まりが悪かった。
他のレンズでは特に問題ないので、ボディ側が大きくピントがズレてることはないだろう。と思って、最初にレンズだけシグマへ送ってピント調整して貰った。

2週間後に戻ってきたレンズでも歩留まりが悪いままだった。
ボディも一緒に調整へ出して長期間ボディが手元に無いのは困るので、SIGMA USB DOCKを購入して自分でピント調整をした。
しかし、これでも歩留まりが良くならない。

調整してて分かったのが、USB DOCKで調整できる単純な被写体に対しての距離による前ピン後ピン。というピントのズレの話ではなく、1つの被写体を連続で何枚か撮ったときにジャスピン・前ピンが混ざったり。
ピントが合う被写体と、同じ距離にある別の物にはピントがまったく合わなかったりなど、AFの精度が怪しい。というか、レンズ壊れてるんじゃないの? と思った。

ピントチェック用のチャートを撮るとジャスピンなのだが。
室内にある身近な物をいろいろ試し撮りすると、ジャスピンと前ピンが混ざりジャスピンの写真は40~50%程度しかなかった。
ライブビューでのコントラストAFでは問題無く毎回ジャスピンになる。

上記の症状を詳しく調べてA4の紙にビッシリ書いて、10~20枚程度試し撮りするだけでおかしいの分かるから、しっかり試し撮りしてくれ。と書いて今度はボディごとシグマ本社へ持ち込んで調整に出した。
直接持ち込んだおかげか今回は6日間で戻ってきたが、相変わらず症状に変化が無かった…。


諦めかけてたときにネットで調べていたら、価格comの掲示板にこのレンズの歩留まりの悪さで悩んでる人がEOS 6DとEOS 5D Mark IIIを所持してて、EOS 5D Mark IIIにレンズを付けたほうが歩留まりが良い。と書いていた。

EOS 6DのAFはクロス測距が中央測距点だけで、中央測距点以外のAFが使い物にならなかったり、正直AF性能が良く無いのであり得る話なのかな? と思った。
ただ自分は中央測距点しか使っておらず、今まで他のレンズで中央測距点では特に問題は起こったことは無い。
他にもこのレンズの歩留まりが悪い。と書き込んでいる人が全員EOS 6Dだったのが引っ掛かった。

これが本当ならボディを変えない限りどうにもならないので、シグマに電話で問い合わせたら、工場にも確認したがそんなことはない。と返答。

再度送って欲しいと言われたので詳しい症状を書いたメモと、部屋で試し撮りしたデータを今回はカメラに入れてシグマへ送った。

メモにEOS 5D Mark IIIのほうが歩留まりが良いことは無い。と電話で言われたが、それは自社で実験した結果なのか、それとも今までそういう報告が無かっただけなのか?
実験してないならシグマにある他のボディで比較をして欲しい。と書いておいた。
あと頼むからしっかり試し撮りしてくれと。


シグマから連絡があり、こっちが送った写真のようにピントチェック用のチャート以外の物を試し撮りすると確かに歩留まりが悪く。
他のボディで撮り比べてみたら、EOS 6Dだけ歩留まりが悪かったと言われた。
普段チェックで使っているピントチェック用のチャートや、検査室内での試し撮りでは問題が無かったので分からなかったらしい。

試したボディはEOS 5DシリーズやAPS-CのEOS 80Dなど、あとシグマが所有するEOS 6Dでも症状を確認。
送った自分のレンズ個体の問題ではなく、他のArt 50mmでも起こったのでこのレンズとEOS 6Dとの相性問題的な物があると言われた。
このレンズ発売して3年経つけどシグマのほうでこの症状把握してなかったの? と聞いたけど、把握してなかった。とのこと。

ここでやっとシグマのほうでも状況を把握してくれて話が通じるようになった。

試し撮りしてると歩留まり40~50%程度しかないと感じたけど、シグマさん的にはどう思ったの? と聞いたら、シグマ的にもやはり50%程度しかない…。との返答、とりあえず認識が一致したので解決しそうだなと一安心。


しばらくして、調整が終わったとの電話が来る。

5割くらいだった歩留まりはどこまで良くなったの? と聞いたら。
7~8割程度にしかならなくて、他のボディと比べるとEOS 6Dは歩留まりがやっぱり悪い。と言われ絶望する。
チャートを撮ればほぼ10割だけど、やはり他の物を試し撮りすると駄目らしい。

いろいろ話をしてて引っ掛かったのが、これに関するファームウェアは出す予定が無いらしい。

「不具合じゃないのこれ?」
「不具合ではない、あくまで個別の調整」
「シグマが所有してるEOS 6DとArt50mmでも同様の症状出たって言ってたよね?」
「それに関してはゴニョゴニョ…、不具合ではないのでファームウェアの予定も今のところ無い…」
「えぇ……」

個人的に気になっている他のArtレンズ、24mmと85mmでも同様の症状出るのか前回の電話で調べて欲しいと言っておいた。

「チャートでは問題ありません」
「今回みたいにチャート以外の物は?」
「試してない、同じ症状が起こる可能性はある」
「えぇ……」

前回の電話のときは他のボディでの組み合わせとか、いろいろ自ら調べてくれたりして凄く頼りになる感じだったのに、今回の電話では何もしっくりくる返答が無かった、話をしている人は同じなんだけどなぁ。


翌日レンズとボディが帰ってきたので試し撮り。
チャートを撮っても意味がないのは分かっているので、部屋の中にある物をいろいろ撮影。

1つの被写体に対して2枚ずつ撮影して合計100枚の試し撮り。
100枚中ピントがしっかりきたのは約70枚丁度。

ギリギリ7割で8割は無いなぁ、前回のより外したときの距離が近くなって、かなり惜しいのはオッケーとカウントして7割という感じ。
うーん…、前回のよりは確かに良くなった。…が、3割外れるというのは個人的にかなり微妙。

ただこれ以上はEOS 6Dだと無理。と言われたし諦めるしかない。
EOS 6D自体の問題もあるんだろうけど、なんとも微妙な結果に終わった。

このレンズを買ってから2ヶ月ちょっと試し撮りにしか使えなくて。
レンズの入院期間はトータルで5週間くらい、ボディも3週間くらい手元に無かった…。


EOS 6Dで50mmのレンズは今まで純正のEF50mmF1.8・EF50mmF1.4・EF50mmF1.8STMと使ってきたが、多少の歩留まりの悪さはあったけどここまで酷いことはなかった。
まぁ純正でも安いレンズは多少歩留まりが悪く、EF100mmF2.8Lマクロなどは驚くほどAF精度が高かったりと純正でもレンズにもよる。

シグマの旧型50mmF1.4もAFの評判が良くないのは知っていた。
キヤノン純正でも85mmF1.2や50mmF1.2はAFが微妙という話も見かけるけど、どっちも古いレンズな上にF1.2という明るさなのでちょっと話が違う気がする。

こんなに歩留まりが悪いレンズって初めてで、撮ってて不安を感じるこのレンズを積極的に使いたいとはあまり思わない…。
MFやライブビューでゆっくり撮れる状況なら良いが…。

救いなのは近いうちにボディを買い換える予定があるということ。
EOS 6D Mark IIが数ヶ月後に発売との噂、買い換えはほぼ確定しているのでボディが新しくなるまで防湿庫で寝てて貰おうかなぁ…。
ただ発売してすぐだと値段高いだろうから、本当はちょっと待ってから買いたい…。
サブカメラのEOS M3では特に問題がないので、こっちでとりあえず使うか…。

コメント

  1. ジナ-6 より:

    リバースエンジニアリングでデータを大まかに吸い取っただけのロムをレンズ鏡筒に入れているだけなのですから、純正レンズの複雑なAFの相互通信などできる訳がありません。

    • GAOU より:

      そうですね、ソニーEマウントみたいに仕様を開示してないので仕方が無いとは思います。

  2. KENZO より:

    SIGMA Art 24mm F1.4をEOS 6Dで使ってましたがあまりの歩留まりの悪さで返品しました。
    USBドックで調整しても近距離で合わせると遠距離で大幅に狂ったり、設定後にも微妙に変動してたりして、
    使い物になりませんでした。その他、貴殿の症状とほぼ同じです。
    ちなみに、使用機種を聞かれて、6Dと言ったとたんに、すぐに返品に応じてくれました。
    これは何かあるなって思いましたね。

    • GAOU より:

      あまりにも歩留まり悪いと辛いですよね…。
      Twitterのほうでもこの記事に関する感想貰ってるんですが、5D Mark IIIでも同じ症状だった。という方もいました。
      6Dが特に酷いっぽいですが、他の機種でもかなり怪しいです。

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